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鹿児島県のトカラ列島近海で地震が続くたびに、SNSやネット上では「トカラの法則」という言葉が注目を集めています。
「トカラの法則」とは、トカラ列島で地震が多発した後、日本の別の地域で大地震が起きるという噂です。
この記事では、「トカラの法則」とは何か、東日本大震災前のトカラ列島で本当に前兆があったのか、そしてこの法則や前兆がデマなのかについて、わかりやすく解説します。

トカラの法則とは?
「トカラの法則」とは、鹿児島県のトカラ列島近海で地震が多発した後、日本の別の場所で大きな地震が起きるという噂のことです。

SNSやインターネット上で「トカラの法則」という言葉が広まり、多くの人が「トカラ列島で地震が続くと日本のどこかで大地震が起きるかもしれない」と心配しています。
この噂が広がった背景には、過去にトカラ列島で群発地震が発生した後、東日本大震災や熊本地震、能登半島地震などの大きな地震が日本の別の場所で起きた事例があるからです。
たとえば、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震、2024年の能登半島地震の直前にもトカラ列島で群発地震があったことから「トカラの法則が当たった」と話題になることが繰り返されています。
トカラの法則には科学的根拠はない
「トカラの法則」は科学的に証明された法則ではありません。
熊本大学の横瀬久芳さんや鹿児島大学の中尾茂さんなど複数の地震学の専門家が「トカラの法則は偶然の一致にすぎず、地震多発地帯である日本では関連性は見いだせない」と明確に否定しています。
地震が多い日本では、たまたま同じ時期に別の場所で大きな地震が起きることも珍しくありません。
そのため、「トカラの法則」は偶然の一致に過ぎないというのが専門家の見解です。
トカラ列島で地震が多い理由は?
トカラ列島で地震が多い理由について、トカラ列島は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートがぶつかる場所にあります。

フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことで、地殻に強い力(ひずみ)がたまり、その力が限界を超えたときに地震が発生します。
このため、地面が強い力で押し合い、地震が起きやすい地域になっています。
また、トカラ列島周辺には「トカラギャップ」と呼ばれる深い海峡や、横ずれ断層など複雑な地質構造が存在し、プレートの動きや地盤のずれが活発なため、地震が頻繁に起こりやすいのです。
さらに、トカラ列島の周りには火山がたくさんあり、火山活動による地殻の動きも地震の原因になることがあります。
こうした自然の条件が重なって、トカラ列島は「地震のホットスポット」と呼ばれるほど地震が多い場所です。
トカラ列島はもともと地震が多発する地域であり、数百回規模の群発地震が過去にも何度も起きています。
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東日本大震災前のトカラ列島で前兆はあった?
「トカラの法則」が注目される理由の一つが、2011年の東日本大震災の前にもトカラ列島で地震が多発していたという事実です。
そこで詳しい内容についてみていきましょう。
東日本大震災前にもトカラ列島で地震が発生
東日本大震災(2011年3月11日)の前に、トカラ列島で地震が多発していたことは事実で、2011年1月13日から3月7日までの間に、トカラ近海で27回の地震が観測され、その4日後に東日本大震災が発生しました。
この出来事が、「トカラ列島で地震が多いと大きな地震が来る前兆ではないか」という「トカラの法則」につながり、SNSやネット上でたびたび話題になります。
しかし、地震学の専門家は「トカラ列島の地震と東日本大震災など他地域の大地震に因果関係はない」と明言しています。
他の大地震の前にもトカラ列島で地震があった?
2011年の東日本大震災以外にも、熊本地震や能登半島地震の前にトカラ列島で地震が多発した事例があります。
たとえば、2016年の熊本地震の前にはトカラ列島で9回の有感地震が観測され、2024年の能登半島地震の前にも約2か月間で46回の地震が記録されています。
- 熊本地震(2016年4月)
熊本地震が発生する直前の2016年4月1日~8日にトカラ列島近海で9回の有感地震が観測 - 能登半島地震(2024年元日)
能登半島地震が発生する前の約2か月間で46回の地震がトカラ列島で記録
これらの出来事が「トカラの法則」の信ぴょう性を高めているように感じる人もいます。
しかし、専門家は「地震が多い日本では、偶然同じ時期に別の場所で大きな地震が起きることも珍しくない」と説明しています。
トカラの法則と地震の前兆はデマ?
「トカラの法則」と地震の前兆について、「トカラの法則」は科学的な根拠がないデマだといえます。
地震学の専門家である鹿児島大学の中尾茂さんは、「日本全体が地震多発地帯であるため、トカラ列島で地震が多い時期に他の場所で大地震が起きるのは偶然の一致に過ぎない」と述べています。
また、熊本大学の横瀬久芳さんも「トカラ列島の小さな地震が巨大地震を誘発するとは考えにくい」と話しています。
トカラ列島はもともと地震が多発しやすいプレート境界に位置しており、群発地震のほとんどは小規模です。「この程度の地震が他地域の巨大地震を誘発するとは考えにくい」と専門家は説明しています。
トカラの法則が広まった理由は?
「トカラの法則」が急激に広まった理由には、SNSやネットで急速に拡散され、特に大きな地震が発生した後に「やはり前兆だったのでは」と話題になります。
さらに、SNSやネットで噂が広まると、多くの人が共感し「本当に何かが起こるかもしれない」と感じやすくなります。
また、「私が見た未来」という本の中で2025年7月に大災害が起こるという記述から、2025年7月5日に大地震や津波がくるのではないかと話題になったことも「トカラの法則」が広まった理由のひとつです。
1999年発行の『私が見た未来』の表紙に「大災害は2011年3月」と明記されており、実際に2011年3月11日に東日本大震災が発生したことで「予言が的中した」と大きな話題になりました。
東日本大震災の前にもトカラ列島で地震が起こっていたことから、「トカラの法則」が急激に広まりました。
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まとめ
「トカラの法則」とは、トカラ列島で地震が多発した後に日本の他の場所で大地震が起きるという噂です。
2011年の東日本大震災の前や、熊本地震、能登半島地震の前にもトカラ列島で地震が多かったことから、「トカラの法則」が本当かもしれないと信じる人が増えました。
しかし、地震学の専門家は「トカラの法則には科学的根拠がない」と明言しています。トカラ列島はもともと地震が多い場所であり、日本全体が地震多発地帯なので、偶然同じ時期に別の場所で大きな地震が起きることも珍しくありません。
大切なのは、「トカラの法則」などの噂に振り回されることではなく、日ごろから地震に備えて安全に過ごすことです。