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クジャクのダンス誰が見た?ネタバレ漫画原作まとめ!考察と結末は?

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「クジャクのダンス誰が見た?」は、父親の死をきっかけに主人公が22年前の東賀山事件と現在の殺人事件の真相を追う、緻密な伏線と衝撃的な展開が魅力のサスペンスミステリーです。

本作では、主人公・山下心麦(やました こむぎ)が父・春生(はるお)の遺した手紙を手がかりに、事件の真犯人や自身の正体に迫る物語が描かれます。

この記事では、漫画「クジャクのダンス誰が見た?」の原作ストーリーを最終巻までネタバレ解説し、物語に散りばめられた伏線や考察ポイントを整理します。

さらに、真犯人である赤沢京子(あかざわ きょうこ)の動機や、心麦=林川歌(りんかわ うた)という事実が物語全体に与える意味についても詳しく掘り下げていきます。


クジャクのダンス誰が見た?原作漫画の概要

「クジャクのダンス、誰が見た?」は、浅見理都さんが描くミステリー漫画作品です。

2022年9月から2024年2月まで講談社の雑誌「Kiss」で連載され、原作漫画は全7巻で巻を追うごとに事件の謎が解き明かされていきます。


「クジャクのダンス、誰が見た?」は、父親を亡くした大学生の山下心麦が、父の遺した手紙をきっかけに事件の真相を追う物語です。

クジャクのダンス誰が見た全巻ネタバレ最終回完結 真犯人の正体 ...

本格的なクライムサスペンスとして描かれており、「ジャングルの中でおどるクジャクのダンス、誰が見た?」というヒンディー語のことわざがタイトルの由来となっています。

このことわざには「目撃者がいなくても価値があると言えるのか」という意味が込められており、作品全体のテーマを表現しています。

「クジャクのダンス、誰が見た?」は、以下のような特徴を持っています。

  • 本格ミステリーと父子の絆を描いた物語
  • すべてが伏線になっているような緻密な構成
  • シリアスなクライムサスペンスとして男女問わず楽しめる作品

ドラマ化された広瀬すず主演の話題作

「クジャクのダンス、誰が見た?」は2025年1月からTBS系列で放送されているドラマでも話題を呼んでいます。

主演は人気女優の広瀬すずさんで、山下心麦役を演じています。

ドラマ版の特徴は以下の通りです。

  • TBS系「金曜ドラマ」枠で放送中
  • 原作の緻密な構成を忠実に再現
  • 広瀬すずさんの熱演が話題に

原作漫画のファンはもちろん、ドラマを見てから漫画を読み始めた人も多く、両方の魅力を楽しむことができる作品となっています。

原作とドラマ、それぞれの違いを楽しむのも醍醐味のひとつです。

クジャクのダンス誰が見た?あらすじネタバレ

「クジャクのダンス誰が見た?」1巻ネタバレ

「クジャクのダンス誰が見た?」1巻では、物語の基本的な設定が明かされます。

大学生の山下心麦は、元警察官の父・山下春生と屋台でラーメンを食べた後、映画を見て帰宅します。

しかし、自宅が炎上しており、その家事で父・山下春生は殺害されていました。

事件の容疑者として、22年前に山下春生が捜査を担当した東賀山事件の犯人・遠藤力郎の息子である遠藤友哉が逮捕されます。

しかし、山下心麦はラーメン屋台の店主・染田進から、父・山下春生が生前に預けていた封筒を受け取ります。

封筒の中身は以下の通りでした。

  • 自身が殺された場合の手紙
  • 遠藤友哉を含む複数の人物の名前
  • 300万円の弁護費用
  • 「私が殺された場合、ここに名前を書かれている人物が逮捕されたら冤罪だからこのお金で弁護士の松風義輝 (まつかぜ よしてる)に弁護を依頼してほしい」

山下心麦は弁護士の松風義輝に弁護を依頼しますが、最初は断られてしまいます。

しかし、遠藤友哉との面会を経て、松風義輝は弁護を引き受けることになります。

東賀山事件とは2000年7月7日に林川安成(はやしかわやすなり)さん一家6人が殺害された事件。
林川一家の6人は首を吊った状態で発見され、当時生後半年だった次女・歌のみ生き残っている。

「クジャクのダンス誰が見た?」2巻ネタバレ

「クジャクのダンス、誰が見た?」第2巻では、物語がさらに深まり、主人公・山下心麦の出生の秘密や父・春夫の死に隠された謎が明らかになっていきます。

この巻では、心麦が父の遺した手紙を手がかりに事件を追う中で、新たな事実や疑惑が浮上します。

心麦は幼少期から父と親交のあった元刑事・赤沢を訪ね、父の手紙を見せます。

赤沢はその手紙が春夫の筆跡に似ていると認める一方で、「遠藤友哉が脅して書かせた可能性がある」と指摘します。

また、赤沢の部下である刑事・秋貞が、事件直前にカフェで遠藤友哉が春夫を恫喝していたという目撃証言を得ており、この情報により手紙の信憑性への疑念が深まります。

赤沢はこの手紙を重要な捜査資料として預かることになります。

一方で、心麦は雑誌記者・神井孝と出会います。

神井は心麦に「君は春夫の本当の娘じゃないだろう?」と衝撃的な質問を投げかけます。

この言葉によって、心麦は自分の出生に関する疑問を抱き始めます。
神井はこの発言について「ただの勘だ」と笑いますが、読者には心麦自身が東賀山事件の生き残りではないかという伏線が示唆されます。

さらに、この巻では遠藤友哉の過去も描かれます。

彼は幼少期に母親から見捨てられ、父親と二人きりで育ったという辛い背景を持っています。

この過去回想によって、遠藤友哉がどのような人物なのか、その内面や行動原理が少しずつ明らかになっていきます。

また、「クジャクのダンス誰が見た?」という言葉についても新たな意味が浮かび上がります。

この言葉は心麦にとって励ましの象徴でしたが、父・春夫にとっては何か深い意味を持ち、それが彼を苦しめていた可能性があります。この言葉が物語全体の鍵となることが暗示されています。

第2巻では、心麦自身のルーツや父親の死に関する疑惑が深まり、物語は一層複雑さを増していきます。

重要なポイント

    • 心麦が春生の実の娘ではない可能性が浮上し、彼女のアイデンティティに関する疑問が生まれます。
    • 心麦が東賀山事件の生き残りではないかという疑惑が示唆されます。
    • 春生の遺した手紙が本物か偽物か、その真偽が重要な焦点となります。
    • 遠藤友哉の幼少期の回想シーンにより、彼の人物像がより深く描かれます。
    • 「クジャクのダンス誰が見た?」の言葉が心麦にとっては励ましだった一方で、春生には深い意味があったことが示唆されます。
    • 心麦を守るように行動する松風の姿勢が描かれ、今後の展開における重要性が示唆されます。

    「クジャクのダンス誰が見た?」3巻ネタバレ

    「クジャクのダンス誰が見た?」3巻では、事件の真相に迫る重要な展開が多く描かれています。

    松風弁護士は、ラーメン屋台の店主・染田を訪ね、春生と心麦の過去について聞き出します。

    染田は心麦が2歳の頃から来店していたこと、母親の死後に一時的に味覚を失ったことを明かします。

    染田には野球選手のサインを偽造して逮捕された前科があり、警察は染田が遠藤友哉の指示で手紙を偽造した可能性を疑います。

    染田は取り調べで突然「手紙を偽造した」と自白しますが、後に心麦に「金欲しさに山下さんを裏切った」と告白し、証言が嘘だったことを明かします。


    松風弁護士は神井記者から入手した映像を見ます。

    そこには春生が遠藤友哉に「遠藤力郎は東賀山事件の犯人ではない」と謝罪する姿が映っており、東賀山事件の真相に関する新たな疑問が浮上します。

    物語の終盤、染田は証言を撤回すると言いますが、その後河川敷で意識不明の状態で発見され病院に搬送されます。

    この展開により、事件の背後に隠された大きな闇の存在が示唆されます。

    3巻では、心麦が東賀山事件の生き残りではないかという疑惑も深まり、物語全体の謎がさらに複雑化していきます。

    手紙の真偽、東賀山事件との関連性、そして心麦自身の出生の秘密など、多くの謎が絡み合い、読者の興味を引き付ける展開となっています。

    重要なポイント

    • 心麦が東賀山事件の生き残りではないかという疑惑が深まります。
    • 春生の遺した手紙が偽造された可能性が浮上し、事件の真相解明に影響を与えます。
    • 春生の謝罪映像から、遠藤力郎の冤罪の可能性が示唆され、東賀山事件の真相に新たな疑問が生まれます。
    • 染田が何者かに利用されていた可能性が高く、事件の背後に大きな闇の存在が示唆されます。
    • 手紙の真偽、東賀山事件との関連性、心麦の出生の秘密など、多くの謎が絡み合い、物語がより複雑になっています。

    「クジャクのダンス誰が見た?」4巻ネタバレ

    「クジャクのダンス誰が見た?」4巻では、ラーメン屋店主・染田の過去と現在の展開が中心となります。

    河川敷で意識不明の状態で発見された染田が病院に搬送される場面から始まります。

    搬送中、染田は走馬灯を見るように、自身の過去を思い出し、バブル崩壊で畳店が倒産し妻子に去られた後、薬物に手を出しサインの偽造などの犯罪に関わっていたことがわかります。

    染田の取り調べを担当したのが心麦の父・山下春生でした。

    春生は染田を励まし、更生への道筋を示し、出所後ラーメン屋台を開いた染田は春生と再会し、その後も家族ぐるみで親しい関係を築いていました。

    しかし、春生が殺害される数ヶ月前、染田はある人物から「山下さんから聞いた話を報告してほしい」と持ちかけられます。

    この取引で現金1,000万円と薬物を受け取りますが、その真相について語ることなく息を引き取ります。


    一方、松風弁護士の父親が元警察官の久世正勝であることが判明し、赤沢刑事と共に働いていた過去がありました。

    この情報を知った赤沢は動揺し、「松風が久世の息子だったとは…」と驚きを隠せません。

    心麦は幼馴染のありさから、生前の父・春生を裁判所で見かけたという情報を得ます。

    4巻では、これらの展開を通じて事件の複雑さが増し、登場人物たちの関係性がより深く描かれています。

    重要なポイント

    • 染田の過去と犯罪への関与が明らかになり、事件の背景が深まります。
    • 染田の死亡により、重要な証言者が失われ、事件の真相解明が困難になります。
    • 松風弁護士の父親が元警察官であることが判明し、事件との関連性が示唆されます。
    • 心麦の父・春生と松風弁護士の接点が浮かび上がり、新たな謎が生まれます。
    • 東賀山事件の被害者・林川一家についての詳細が描かれ、事件の背景がより明確になります。
    • 赤沢京子が心麦にお守りを渡すシーンがあり、今後の展開に関わる伏線の可能性があります。

    「クジャクのダンス誰が見た?」5巻ネタバレ

    「クジャクのダンス誰が見た?」5巻では、心麦が阿南検事の取り調べを受けるシーンから始まります。

    阿南検事は、染田が持っていた手紙が本当に山下春生が書いたものか疑問を投げかけますが、心麦は父が書いたと信じており、検事は遠藤友哉が染田に書かせた可能性を指摘します。

    その後、松風弁護士の事務所に元検事で弁護士の鳴川が現れ、春生の事件への協力を申し出ます。

    鳴川は遠藤友哉の無実を確信しており、心麦と共に真相を追求する姿勢を見せます。


    心麦と鳴川は、林川歌を引き取ったという津寺井幸太を訪ねます。

    津寺井は歌が現在シンガポールの大学に留学していると証言しますが、これが真実かどうかは不明です。

    また、心麦たちは神井記者と接触し、神井は心麦の母子手帳の一部が写った写真を見せます。

    その母子手帳には、春生の手紙に記された医師と助産師の名前が書かれており、心麦の出生の秘密や東賀山事件との関連性がさらに深まります。

    5巻では、事件の真相に迫る新たな証拠や証言が登場し、物語がさらに複雑化しています。

    心麦の信念や新たな協力者、林川歌の所在、母子手帳の謎など、未解決の謎が徐々に明らかになっていく展開に、読者の興味を引き付ける内容となっています。

    重要なポイント

    • 心麦は父の手紙を信じ続け、阿南検事の取り調べにも動じません。
    • 元検事の鳴川が登場し、事件解決に向けて新たな視点が加わります。
    • 津寺井の証言により、心麦が林川歌ではないと確信します。しかし、これが真実かどうかは不明です。
    • 神井記者が見せた母子手帳の写真が、新たな謎を投げかけます。
    • 東賀山事件と現在の事件の関連性がより深まり、真相解明への期待が高まります。
    • 阿南検事や赤沢刑事、松風弁護士の父親など、登場人物たちの過去や関係性が少しずつ明らかになっています。

    「クジャクのダンス誰が見た?」6巻ネタバレ

    「クジャクのダンス誰が見た?」6巻では、物語の核心に迫る重要な展開が描かれています。

    心麦と松風弁護士は、東賀山事件で生き残った林川歌の行方を追う中で、春生が遺した手紙に記されていた阿波山京一郎高畑まのかという人物にたどり着きます。

    阿波山は過去の出来事を明かし、東賀山事件後、被害者・安成の従兄弟だった津寺井幸太が生後間もない歌を引き取ろうとしたのは、メディアにドキュメンタリーを撮らせて金儲けをするためだったと語ります。

    これを知った赤沢が阿波山に出生証明書を偽造させ山下春生と妻の静香が歌を引き取って心麦として育てたことが明らかになります。

    心麦は自分が林川歌だったと知って愕然とします。

    心麦は赤沢に会いに行き、赤沢は心麦が歌だと黙っていたことを謝罪します。

    その後、赤沢は阿波山に会いに行きますが、翌日、阿波山京一郎と高畑まのかは火事で死亡します。

    心麦はこれが偶然ではなく、何者かに殺されたと考えます。

    一方、松風弁護士は赤沢刑事に疑念を抱き、失踪していた自身の父親・久世正勝に会いに行きます。

    父は赤沢に気をつけるよう忠告し、春生からも連絡があったことを明かします。

    また、阿波山の家から保護された犬の毛と赤沢の服についていた毛が一致したという鑑定結果が警察に届きます。

    重要なポイント

    • 心麦が林川歌であることが確定し、彼女の出生の秘密が明らかになります。
    • 赤沢が心麦(林川歌)を春生に託した経緯が明らかになり、彼の行動の背景に新たな疑問が生まれます。
    • 失踪していた松風の父親が登場し、赤沢や春生に関する新たな情報をもたらします。
    • 阿波山の家の犬の毛と赤沢の服の毛が一致したことで、赤沢と阿波山の死との関連性が示唆されます。
    • 1億円の出所や、津寺井が電話していた相手の正体など、新たな謎も浮上します。

    「クジャクのダンス誰が見た?」7巻ネタバレ

    「クジャクのダンス誰が見た?」最終巻である7巻では、これまでの伏線が回収され、事件の真相が明らかになります。

    山下春生殺害事件や東賀山事件に隠された秘密が解き明かされる中、心麦の出生に関わる衝撃的な事実も明らかになり、物語は大きなクライマックスを迎えます。

    物語は、赤沢京子が林川安成の愛人だった廣島育美と深いつながりを持っていたことが判明するところから始まります。

    京子には貧しい家庭で育った過去があり、幼い頃に弟を餓死で失ったという悲しい経験を抱えていました。

    この過去が彼女の行動に大きな影響を与えていたことが明らかになります。

    一方で、赤沢正(京子の夫)は、京子を守るために警察官となった経緯が描かれます。

    心麦と松風弁護士は、林川歌の相続財産目録を調べ、その中に廣島育美の名前を発見します。

    育美は林川安成の愛人であり、事件の真相につながる重要な人物でした。

    心麦たちは病院に入院している育美を訪ねますが、彼女は脳梗塞の後遺症で認知症を発症しており、春生や事件について何も覚えていない状態でした。この事実により、新たな手がかりを得ることはできませんでした。


    その後、神井記者と遠藤友哉が同級生だったことが判明します。

    これにより、遠藤友哉が事件に巻き込まれた背景や、神井記者が事件に執着する理由が浮き彫りになります。


    真犯人が赤沢京子であることが確定します。

    京子は夫・赤沢正を睡眠薬で眠らせた後、自宅マンションのベランダから突き落とそうとしますが、この計画は未遂に終わります。

    一方で、山下春生殺害の真相も明らかになります。

    京子は春生を薬で眠らせた後、遠藤友哉のスマホを使って連絡を取り、その後灯油を使って放火し春生を殺害しました。

    この冷酷な行動には、彼女自身の過去や歪んだ感情が影響していたことが示唆されます。


    さらに驚くべき事実として、心麦の本当の名前が林川歌であり、赤沢京子と林川安成の娘だったことが判明します。

    この衝撃的な事実により、心麦は自分自身の存在について深く考えざるを得なくなります。

    物語の終盤では、京子が自殺を図りますが、それを阻止したのは心麦でした。

    心麦は、自分自身もまた京子によって人生を翻弄された一人であるにもかかわらず、彼女を救う選択をします。

    この行動には、心麦自身の成長や、人間としての強さが表れています。

    最終的に、赤沢京子は逮捕されます。

    そして遠藤友哉とその父・遠藤力郎についても無実が証明され、これによって冤罪事件はようやく解決し多くの人々の人生を狂わせた長い悲劇に終止符が打たれます。

    重要なポイント

    • 京子を守るために警察官になった赤沢の背景が明らかになり、彼の行動の理由が浮き彫りになります。
    • 林川安成の愛人だった育美が、事件の真相を握る重要な人物として浮上します。
    • 林川歌の相続財産目録が新たな手がかりとなり、事件の解明に向けて大きな進展があります。
    • 心麦が松風に尋ねる「クジャクのダンス誰が見た?」の言葉は、春夫がよく口にしていたもので、物語のタイトルにも関わる重要な鍵となっています。
    • これらの新たな情報や登場人物によって、東賀山事件の隠された真相が徐々に明らかになっていきます。

    クジャクのダンス誰が見た?結末をネタバレ解説

    漫画「クジャクのダンス誰が見た?」の最終巻では、22年前の東賀山事件と山下春生殺害事件に隠された真実が明らかになり、物語は感動的な結末を迎えます。

    父親殺害事件と22年前の東賀山事件

    物語の核心となる22年前の東賀山事件は、林川一家が惨殺された猟奇的な事件です。

    この事件で唯一生き残った赤ん坊が林川歌であり、この子供こそが主人公・山下心麦の本当の正体でした。

    心麦は山下春生とその妻・静香に引き取られ、愛情深く育てられていましたが、自分が東賀山事件の生存者であることを知らずに過ごしていました。

    山下春生は、東賀山事件について独自に再調査を進めていました。

    その過程で、事件当時に冤罪で逮捕された遠藤力郎が真犯人ではないことを突き止めますが、この事実を知った真犯人によって口封じされ、春生は自宅を放火され命を奪われました。

    この真犯人こそが赤沢京子でした。

    心麦と真犯人赤沢京子の衝撃的な関係

    赤沢京子は、幼少期に両親から虐待や育児放棄を受け、弟・ミキオを餓死で失うという悲惨な過去を持っていました。

    この経験から、彼女は強い自己防衛本能と歪んだ正義感を抱くようになります。

    さらに、京子は林川安成(東賀山事件で殺害された一家の父親)の愛人だった廣島育美とつながりがありました。

    この関係が彼女を事件に深く関与させる要因となります。

    物語終盤で明らかになった衝撃的な事実として、心麦(林川歌)は赤沢京子と林川安成との間に生まれた娘だったことが判明します。

    つまり、京子は自分の娘である心麦を直接手にかけることなく、遠回しに人生を翻弄していたことになります。

    この事実に心麦は大きな衝撃を受けますが、それでも彼女は京子の自殺未遂を阻止し、自分自身の手で全てを終わらせる決意を見せます。

    最終的に赤沢京子は逮捕され、遠藤友哉とその父・遠藤力郎の無実も証明されました。

    長年続いた冤罪事件が解決し、多くの人々の人生を狂わせた悲劇に終止符が打たれます。

    心麦は松風弁護士とともに父・春生のお墓参りへ行き、「すべて終わった」と報告します。

    物語全体を通して、「クジャクのダンス誰が見た?」というタイトルには、「誰にも評価されなくても価値あるもの」という深い意味が込められており、人間関係や正義について考えさせられる作品となっています。

    クジャクのダンス誰が見た?考察と伏線回収

    「クジャクのダンス誰が見た?」は、緻密に張り巡らされた伏線が物語を深めるサスペンス作品です。

    以下では、主要な伏線とその回収について詳しく解説します。

    心麦=林川歌だった伏線とは?

    心麦が東賀山事件の生存者・林川歌であることは、物語全体を通じて巧妙に伏線として描かれていました。

    具体的には以下の点が挙げられます。

    年齢の違和感

    心麦が幼少期に母・静香(春生の妻)とラーメン屋の染田を訪れた際、「たくさん食べるから周りの子よりも大きい」と言われていたことや、当時2歳のはずなのに受け答えがしっかりしていたことから、実際には1歳上の3歳だった可能性が示唆されます。

    この年齢差は出生届偽造によるものです。

    出生届の偽装

    阿波山院長が心麦(林川歌)の出生届を偽造した際、年齢を0歳として記載しなければ不自然だったため、年齢のズレが生じました。

    この偽装により心麦は林川歌としての過去を隠され、山下家で育てられることになりました。

    タイトルとのリンク

    「クジャクのダンス誰が見た?」というタイトルには、「一家惨殺事件(クジャクのダンス)」を目撃した生存者=心麦(林川歌)という意味が込められています。

    これらの伏線が最終巻で回収され、心麦が実は林川歌であり、東賀山事件を目撃した唯一の生存者であることが明らかになります。

    カラビナ男の正体とその役割

    物語において「カラビナ男」は重要な謎の一つでした。

    彼は黒いリュックに青いカラビナを付けている特徴的な人物であり、以下の役割を果たしています。

    東賀山事件との関わり

    カラビナ男は22年前の東賀山事件について深く知っており、「例の手紙」の存在や内容を把握していました。

    この手紙は事件隠蔽に関わる重要な証拠でした。

    阿南検事との繋がり

    カラビナ男は検察官・阿南由紀と電話で連絡を取り合っており、彼女にとって重要な情報提供者である可能性があります。

    彼の発言や行動から、検察内部で事件隠蔽に関与している人物だと推測されます。

    ミスリードと正体

    カラビナ男は「渋い声」と「若めの服装」のギャップから視聴者をミスリードさせるキャラクターとして描かれています。

    最終的には検察上層部に属する人物であり、冤罪事件や隠蔽工作に深く関わっていたことが明らかになります。

    赤沢京子が黒幕だった理由

    赤沢京子が黒幕である理由については、彼女自身の過去や行動から読み取ることができます。

    貧しい幼少期と弟の死

    京子は幼少期に貧困家庭で育ち、弟を餓死で失うという悲惨な経験をしています。

    この過去が彼女に強い自己防衛本能と歪んだ正義感を植え付けました。

    林川安成との関係

    京子は東賀山事件で殺害された林川安成と不倫関係にありました。

    その結果、生まれた子供が心麦(林川歌)でした。京子はこの事実を隠すため、自分自身で事件隠蔽や殺害工作を行った可能性があります。

    夫への操作

    京子は夫・赤沢刑事にも影響力を持ち、水筒やお守りなど細かな道具を通じて暗示的な行動を促していました。

    これらの行動には彼女自身の計画性が反映されています。

    最終的に京子は真犯人として逮捕されますが、その背後には社会的背景や個人的な悲劇も絡んでおり、単なる悪役ではなく複雑な人物像として描かれています。

    冤罪事件を隠蔽した真相

    22年前の東賀山事件では遠藤力郎が冤罪として逮捕されました。その隠蔽工作には以下の要素があります。

    検察内部の操作

    阿南検事やカラビナ男など検察関係者による証拠捏造や情報操作が行われていました。

    これによって遠藤力郎は不当に罪を着せられました。

    赤沢京子による工作

    京子自身も冤罪工作に関与しており、自分自身や娘(心麦=林川歌)への疑惑を避けるために証拠隠滅や捏造を行いました。

    春生による再調査

    山下春生はこの冤罪について独自調査を進めていました。

    しかし、その結果として真犯人による口封じ(放火殺害)が行われました。

    冤罪事件は最終的に解決され、多くの人々の人生を狂わせた悲劇に終止符が打たれます。

    この結末では正義が貫かれる一方、人間関係や社会構造への深い問いかけも残されています。

    「クジャクのダンス誰が見た?」では、これら伏線と考察要素によって物語全体が複雑ながらも緻密に構築されており、それぞれの謎解き要素は読者に深い感動と満足感を与える結末へとつながっています。

    まとめ:クジャクのダンス誰が見た?原作漫画とドラマ版の魅力

    「クジャクのダンス、誰が見た?」は、緻密な構成と深い人間ドラマが魅力の作品です。

    原作漫画は2022年の発売以来、多くの読者を魅了し「このマンガがすごい!2024」のオンナ編で4位にランクインするなど、高い評価を受けています。

    ドラマ版も2025年1月から放送され、広瀬すずさんの演技が話題を呼んでいます。

    原作の緻密な構成を忠実に再現しつつ、視覚的な演出で物語をより深く表現しています。

    原作漫画とドラマ版、どちらも楽しむことで「クジャクのダンス、誰が見た?」の世界をより深く味わうことができるでしょう。

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